通票受授具(タブレットキャリヤ)

大きな特徴で4タイプに分類しました。 いずれのタイプでも、ツルはワイヤー等の鉄芯に皮革を巻き、ポケット部は皮革と補強のリング等を縫製およびハトメによって構成されています。このほか、例 外的なもの、補修による形態の変化等があります。各図の方眼は100mm相当で、およその目安です。

一般型

国鉄の本州・四国、各私鉄に使用され最も一般的なタイプです。
地域・鉄道管理局によってポケット形状・リングや馬蹄形補強の有無、若干のツルの大きさ、ツルの太さ等の相違があります。
通過授受がある線区ではツルの頂上が痛むのでテープや皮革を巻いて補強されていました。
飯田線ではツルに白テープをゼブラ状に巻いていました。また四国内では白テープを密に巻きツル全体を白色にしていました。このように部分的な補修目的以外で地域での特徴もありました。

小型

能登線(現のと鉄道)に使用されていました。ポケット形状等は一般型と同じですがツルの輪が小さいので通過授受がないことを前提にしているものと思われます。
能登線で使用された当初は特殊でしたが、その後、大井川鉄道金谷ー新金谷間や敦賀港線もこのタイプに変更されました。また、併合閉塞の票券閉塞施行用としても用いられました。
通過授受のない線区や第三セクター等で多く見られました。

北海道型

北海道全域に使用されてきました。全体的な大きさは一般型とほぼ同じですが、ツルの大部分でワイヤー芯を露出させているのが大きな特徴です。
北海道では冬期厳寒のため通過授受の際、受柱への「投げ」はタブレットキャッチャー下部のフックに予めキャリヤを掛けておき、半ば自動的に行われるため、 フックとの相性を考慮し、皮革のひっかかり等を防止するためにこのような芯露出形態になったと思われます。

九州型

九州全域に使用されてきました。ツルの輪が大きいのが特徴です。また他のタイプと違い、ツルの皮革はスウェイド状の柔らかいものが使われています。皮革が柔らかいため他のタイプと違いツルにしわがあり色も薄いです。
かつて、機関士との地上授受が多かったためにツルを大きくし授受を行いやすくしたのかもしれません。
ポケット部の通票確認窓の周囲は鉄リングで補強されています。
くま川鉄道(湯前線)では、ツルの輪が一般形サイズでポケット部が九州型となっています。