第2種機械連動機は、転てつ器付近に設置されます。転てつ器に接続された転てつかんと信号機用鉄索の途中 に設けられた信号かんが、連動機の中で直交し、それぞれの切欠きなどによって解錠と鎖錠の関係=連鎖関係をつくります。このように、信号機と転てつ器の連 鎖関係を転てつ器ごとに設けた連動機で行うものを第2種機械連動装置といいます。一方、信号機どうしの連鎖関係は、ほとんどが信号てこ側で行われます。
甲号連動機(甲1号)
信号機1基と転てつ器1基の連鎖を行うもので、第2種機械連動機では最も簡単なものです。
甲号連動機(甲2号)
信号機2基と転てつ器1基の連鎖を行うものです。このなかで、信号かんと転てつかんの切欠きの違いにより、AとBがあります。Aは2つ信号機どちらを反位 にしても、転てつ器は定位に鎖錠され、転てつ器を反位にすれば、信号機はどちらも定位に鎖錠されるものです。Bは、転てつ器が定位か反位によって、鎖錠さ れる信号機がかわるものです。
甲号連動機(甲3号)
信号機3基と転てつ器1基の連鎖を行うものです。このなかで、信号かんと転てつかんの切欠きの違いにより、AとBがあります。Aは3つの信号機どれを反位 にしても、転てつ器は定位に鎖錠され、転てつ器を反位にすれば、信号機はどれも定位に鎖錠されるものです。Bは、転てつ器が定位か反位によって、鎖錠され る信号機がかわるものです。
高架形連動機(高甲2号)
東北北部や北海道の積雪地帯で使用されました。転てつ器の動きを直角クランクによって上下動に変換し、縦方向の転てつかんと架空の信号かんを直交させるものです。種類は、高甲1、2、3号と高乙1、2号があります。
丙号連動機 図解
1.2.3すべて定位の状態です。この状態では、1.2.3いずれも反位にできます。
3が定位のままで、2は反位にできません。1を反位にすると、縦駒を押し出して、2の信号かんのスリットにはまり込んで、2が定位鎖錠状態になります。3も定位鎖錠状態となります。
3を反位にして、2を反位にすると、縦駒を押し出して、1の信号かんのスリットにはまり込んで、1が定位鎖錠状態になります。3は反位鎖錠状態となります。
このほか、
■乙号連動機
主信号と遠方信号機が転てつ器と連鎖を行うもので、同じく信号機の基数によって1、2、3号に分類されます。遠方信号機は2条鉄索のため、遠方信号かん は、鉄索の引き帰りの2つのかんがスライドするように接し、遠方信号機が反位になるとその全幅が広がることによって縦駒(ドッグ)を押し出す機構になって います。このとき、主体信号機(場内)を反位に鎖錠します。
■P代用連動機
乙1号に甲1号をプラスしたものです。つまり、場内信号機と遠方信号機、対向の出発信号機の信号機3基と転てつ器1基の連鎖関係です。
などがあります。
てこ連鎖
一番手前のてこ(写真下)と手前から2基目のてこの間にドックがあり、片方のてこを反位にすればもう片方は定位に鎖錠されます。隣り合わないてこどうしの場合は、一番手前のてこに設置されているT字形ドッグにより、ロックバーを通じて離れたてことの連鎖関係をもちます。いずれも、てこを転換したときのドラムの回転によって、ドッグを他方のてこの切欠き穴に押し入れることにより鎖錠させるものです。
通常、信号機てこは集中して設置されるため、信号機てこ相互間はてこ扱い所で連鎖させた方が簡単ということです。